この記事を読むと記憶力の高め方が理解出来ます。
本日のお悩み事:「この頃、物忘れがひどくて、もう歳かも」
勉強や読書をして自分を高めたいと思う方も多いと思います。いざ、勉強を始めてみると、むかしのように内容を覚えらない人と感じたことは有りませんか?それは、加齢による衰えで、仕方ないことなのでしょうか?
記憶力は年齢で衰えないという学説もある
年齢とともに記憶力が衰えると思う人が多いと思いますが、最近では必ずしも加齢と記憶力の低下に相関関係があるとは言えないとする学説も出ています。なので、直ちに諦めるより、記憶力が優秀な人の習慣を知って、真似てみる価値があると思います。
記憶力が良いと、早く効果的な問題解決が期待されます。また、人は覚えてもらえると親近感が湧くことから、人気が出ますね。
例えば、あなたが、会った人の好みを覚えておき、再び出会った時に好みの話題で話し掛ければ、相手の心掴むをことができます。
記憶の種類
記憶には、短期記憶と長期記憶がありますが、記憶力アップのターゲットは、長く記憶できる長期記憶になります。長期記憶は、言葉で表現できる陳述記憶と言葉で表現できない非陳述記憶に分けられます。
非陳述記憶
- 言葉で説明できない記憶
- 意識しなくとも使うことができる
- 体が覚えている、手が覚えている状態
- 時間をかけて学習した刺激のパターンを記憶する
- 例:水泳、楽器、自転車の練習など
陳述記憶
陳述記憶は、「意味記憶」と「エピソード記憶」に分類できます。
意味記憶
- 言葉の意味で覚える
- 覚えようとして何回も繰り返し記憶する
- 思い出すのが大変
- 例:九九の掛け算、数学の方程式、歴史の年代の数字など
エピソード記憶
- 個人が経験したまたは、疑似体験した出来事に関する記憶
- 時間、場所、感情が含まれる
- 記憶されやすく、思い出しやすい
- 例:小さいころやさしいおばあちゃんにイチゴをもらったが、とても甘くおいしかった
エピソード記憶で記憶していくことで記憶力がアップします。
記憶力がいい人の習慣:エピソード記憶を工夫している
エピソード記憶は、受験でもおなじみの語呂合わせで応用されていますね。
- 「鳴くよ(794年)、うぐいす平安京」
- 「いい国(1192年)作ろう、鎌倉幕府」
これを応用して、例えば、人の名前と趣味を覚えるのに使えます。
- 記憶したい語句を、文章にします。
- この時、イメージしやすいように、色彩、場面、雰囲気を入れると覚えやすいです。実際にあり得ないイメージでも良いです。本人には言わない方がいいかも知れません。(笑)
例
- 釣りが趣味の長崎さんなら、「長崎さん」「釣り」 では無く → 「赤い釣り竿を肩に掛けた長崎さん」
- バイク乗りの佐々木さんなら、「佐々木さん」「バイク」 では無く→ 「黒いツナギを着た、新緑のワインディンロードを攻める佐々木さん」
営業マンなら頂いた名刺の裏に書くのも良いですね。バラバラの単語ではまず、覚えられませんが、文章+イメージなら容易に覚えられます。このエピソード記憶は、3回、言葉に出して手書きすると効果が高くなります。
記憶力がいい人の習慣:普段からできる記憶力鍛錬方法
司会者で活躍中のタレントの有吉さんは表現力が豊かだと思います。彼は奇抜なあだ名をつける事で、人気を得ましたね。彼は言葉の引き出しが多い。
その源は、エピソード記憶に格納された記憶データベースだと思います。タレントの雰囲気や動作を見て、受けそうで意外な言葉を引き出している。彼のように、記憶のデータベースを豊かにして、瞬時に引き出せるように訓練すれば、機転のきく仕事ができそうです。
実際にどの様にして、記憶のデータベースを整備して、潤滑に機能するようにすれば良いのでしょうか?それは、インプットとアウトプットに工夫をする事で徐々に上達すると思います。
インプット:読書量を増やす
人間は言葉で考え、記憶します。エピソード記憶する場合も、言語を介して記憶します。言語力が貧弱だと、エピソードのイメージが貧困になり、記憶しずらくなります。セミナーで説明上手の講師、話好きで人々を魅了する人、みなさん言語能力が高いと思います。誰でも、言語力は鍛える事ができます。読書は言語量を増やし、言語の表現方法の厚みを訓練できます。
アウトプット:物事を細かく説明する練習を積む
そうして得た語彙や表現で、物事を説明する訓練を積みましょう。先述の「バイクの好きな佐々木さん」の様に、出会った人を説明するもの良いですが、目に付いた物品でもできます。例えば、目の前にコーヒーカップがあるとしたら、
コーヒーカップ → お気に入りの黒いコーヒーカップ → 破損補償のついたお気に入りの黒いコーヒーカップ →破損保証のついた後輩にもらったお気に入りの黒いコーヒーカップ → グァテマラ豆を焙煎してたてを淹れた香り漂う、破損保証のついた後輩にもらったお気に入りの黒いコーヒーカップ
と言う具合に、言葉とイメージ、感情を付け加えていきます。記憶は引き出されると次回も引き出し易くなります。後輩に会ったとき、コーヒーカップを思い出しすぐに感謝できる様になりますね。
メタ認知について
言語力を高めることは、「メタ認知」能力の向上に役立ちます。メタ認知の「メタ」とは「高次の」という意味です。より高い視点から認知するということで、問題解決や深い思考、他者への理解など役立ちます。「メタ認知」については、深く重要な項目なので、別の機会にご説明したいと思います。
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