SP060 【不足感は幻想】足りない部分を頑張ると幸せになると思っていませんか?

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この記事を読むと、自分の幸せに役立つ行動を優先できるようになります。

「頑張っても満たされません。努力に疲れてしまいました」

私も人に認められたくて、頑張った時期がありますので、気持ちはよくわかります。頑張っている間は、アドレナリンが出て高揚感で気持ちがいいですね。でも、ある時現実に引き戻され、自分ってなんだろうと疑念を持ってしまいました。


今日は、

  • どうして、努力しているのに幸せ感は続かないのか?
  • どうして、努力がハッピーエンドに結びつかないのか?


を考察していきたいと思います。


目次

  1. 足りない部分を頑張っても幸せになるとは限らない
  2. 足りない前提を生み出した教育
  3. 給与所得者の分布で感じることは?
  4. 人間は比較して自分の位置を確認するのも事実
  5. 他者比較を確認する方法

① 足りない部分を頑張っても幸せになるとは限らない

私は、満ち足りた人生を送れていないのは、自分に足りないものがあるからだと思った時期があります。そのため、自分の足りない部分を補うため頑張れば、成功して幸せになると思っていました。成功は、人によって色々あると思いますが、その時の私の成功は、会社で実績を残して認められることや、収入を多くして好きなものを好きな時に買うことでした。

だから、他人に認められる実績を残すためにスキル習得を頑張りました。多くの本を読み知識を貯え、工数削減に繋がることを試しました。また、お金は自分の足りない部分だと思っていたので、その時感じた「身の程」の買い物もしました。給与が高くなったら買おう、自分はまだそのレベルに達していない、無意識かつ反射的に判断していたと思います。

前者では、「能力が無いと他人から認めてもらえない」、後者では、「自分には欲しいものを買う能力がない」という、自分は足りない人間であることが前提にして行動しました。だから、努力が必要だったのです。

努力することは、苦しい日々でしたが、ある時期から、周りから一定の評価を得ました。
でも、認められて、足りない部分を満たしても、満足感は得ることは出来ませんでした。それどころか、欠乏感はさらに増えた感じです。どうしてそうなるのか?

私の仮説は、能力が足りないと思ったものは幻想で、自分が満たされる為に足りないものは別にあるということです。

② 足りない前提を生み出した教育

第二次大戦後、日本が復興するためには、国民が一丸となって、良い商品を大量生産する必要がありました。そのため、多くの労働力を効率的に管理するため、解りやすい指標で比較し評価する必要がありました。

他人と比較することは、個人の「遅れ」を確認するのにとても便利な方法でした。学校では偏差値で比較され、会社では他の社員との比較で給与が決められました。その結果、もっと頑張ろうと思うようになる人が増えました。周囲の人から暗黙のプレッシャーを感じることもあります。比較は、集団をまとめる人間にとって、とても便利ツールでした。

また、比較は販売者にとっても有効な手段です。日本人は「みんな一緒」に敏感でした。

  • 車を持っているのが当たり前
  • ローンをしても持ち家の方が良い
  • 普通、保険に加入している

みんなが持っている、加入しているということを「常識」にすることで、販売力・生産力、技術力が向上し、この国が豊かになったものも事実です。でも、本当に必要なのかの吟味した方が、人生が楽になると私は考えています。なぜなら、自分に必要のない物は無駄でしか無いからです。

他者比較をすると、どうしても不足感が残ります。例えば、給与が同期入社の社員より少なければ、自分は能力が足りないと思うかも知れません。でも、収入の差異は、能力だけでなく全体の偏差で仕方なく評価をいじる場合もあると思います。その場合、当人は評価に怯え、間違った努力をすることになります。スキルアップというとかっこよく聞こえますが、自分に役立たないスキルを得ても、人生に役立つでしょうか?

③ 給与所得者の分布で感じることは?

下記のグラフは、国税庁発行の「民間給与実態統計調査」の「給与階級別給与所得者の構成比」です。「給与階級」という名称があるのは、いかにも比較して階級をつけている感があります。これをご覧なって、何を感じますか?

令和元年分 民間給与実態統計調査 国税庁 長官官房 企画課 (第 16 表)給与階級別給与所得者数・構成比 より グラフ化

  • 自分は最も多い分布帯だから安心した。
  • いわゆる低所得者だからもっと貰いたい!

もちろん、収入は多いことに越したことはありません。私も多く欲しい。(笑)

あなたは、自分の年間支出を把握されているでしょうか?年収1,000万円以上でも、ローンや浪費が多ければ、手元に残る資金が少なくなります。高年収だと仕事もキツく、付き合いの支出も多くなるでしょう。逆に、400万円の収入でも、自分がキツくない程度の仕事と収入の範囲内での生活をすれば、そこそこの幸せ感が得られると思います。

このグラフは単に給与所得者の分布をわかりやすくしただけです。単に年収で比較しても実生活には意味がないと思っています。

④ 人間は比較して自分の位置を確認するのも事実

数値を比較しても、実体は別物だと言うことは、今更言われなくても解っている。という声が聞こえそうです。人間は他者比較で自分の位置を確認しますね。些細なことは比較して決めて良いと思いますが、比較していることを忘れると、自分の大切な可能性や機会、物を失うこともあります。例えば、

本当はお金が無いわけでもないのに、何となく不安だと言う理由で諦めていることはありませんか?

  • 大切な人へのプレゼントをケチる。
  • 行きたかった場所へ行くことを断念する。
  • 本当に欲しかった物を買わない。

その度自分の心に、「自分には足りません」を植え付けています。

何も、借金して浪費しろ、ということでは有りません。自分のリソース(資源)を確認して、欲しい物を吟味して、優先順位を変えれば、楽しく生活できる場合も多いと私は考えています。

⑤ 他者比較を確認する方法

他人と比較することは、便利で簡単な反面、自分の行動や能力を制限する場合もあります。もし、あなたが、自分は努力しないと他人から認められないと感じたら、下記を自問してみてください。

  • 努力して得られるものは、あなたが望んで居るものですか?
  • 得た結果、自分に幸せ感が残る場面がイメージ出来ますか?

そして、あなたの行動が自分の幸せに役立つと感じたら、例え、今、結果が出そうになくても優先順位を挙げて、取り組みましょう。

今日のプチワーク 060 : 「足りないと感じていることを説明してみよう」

アウトプットは理解を高め、考えが整理されます!

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